Calculus and Vector Analysis for Materials Informatics
微積分とベクトル解析は、材料科学・プロセス工学・機械学習のすべての領域で必須となる数学的基礎です。 本シリーズでは、一変数・多変数の微分・積分から、ベクトル場、勾配・発散・回転、線積分・面積分まで、 理論と実装(Python/NumPy/SymPy)をペアで学びます。
高校数学(数学III程度)の基礎知識があれば学習可能です。Pythonの基本的な使い方(変数、関数、リスト)を理解していることが望ましいです。
微分の定義から、導関数の計算法則、高階導関数まで学び、NumPyによる数値微分(前進差分、中心差分、Richardson外挿)を実装します。 材料物性の温度依存性や反応速度解析への応用も紹介します。
定積分の定義、不定積分の計算法、積分と微分の関係(微積分の基本定理)を学び、台形則・Simpson則・Gauss求積法などの数値積分法を実装します。 熱量計算やスペクトル解析への応用も扱います。
偏微分、全微分、連鎖律、ヤコビ行列を学び、多変数関数の極値問題(ラグランジュの未定乗数法)を扱います。 重積分(二重積分・三重積分)と変数変換(極座標、円筒座標、球座標)も実装します。
ベクトル場の概念、勾配(grad)・発散(div)・回転(rot)の定義と物理的意味を学びます。 ラプラシアン、ベクトル場の可視化、保存場とポテンシャル関数の判定を実装します。
線積分(スカラー場・ベクトル場)、面積分(スカラー場・ベクトル場)の計算法を学びます。 Greenの定理、Gaussの発散定理、Stokesの定理を理解し、電磁気学や流体力学への応用を実装します。