ケモインフォマティクス入門シリーズ v1.0

分子設計とデータ駆動創薬・有機材料開発

📖 総学習時間: 100-120分 📊 難易度: 初級〜中級 💻 コード例: 38個 📝 演習問題: 16問

シリーズ概要

このシリーズは、ケモインフォマティクス(化学情報学)を初めて学ぶ方から、実践的な分子設計スキルを身につけたい方まで、段階的に学べる全4章構成の教育コンテンツです。

ケモインフォマティクスは、化学とデータサイエンスの融合分野であり、創薬、有機材料開発、触媒設計、高分子設計など、あらゆる分子関連研究で必須のスキルとなっています。分子構造から物性を予測し、望ましい特性を持つ新規分子を設計する技術は、研究開発の効率化と革新的材料の発見に直結します。

なぜこのシリーズが必要か

背景と課題: 化学空間は無限に広大です。炭素、窒素、酸素など主要な10元素だけで構成可能な分子数は1060以上と推定され、すべてを合成・評価することは不可能です。従来の試行錯誤的な分子設計では、1つの有望な化合物を見つけるのに数年から十年かかることも珍しくありません。

このシリーズで学べること: 本シリーズでは、分子の計算機表現から物性予測、化学空間探索、反応予測まで、ケモインフォマティクスの基礎から実践までを体系的に学習します。RDKitによる分子操作、QSAR/QSPRモデリング、類似性検索、逆合成解析など、実務で即戦力となるスキルを習得できます。

各章の詳細

第1章:分子表現とRDKit基礎

📖 読了時間: 25-30分 📊 難易度: 入門 💻 コード例: 10個

ケモインフォマティクスの基礎として、分子の計算機表現とRDKitによる分子操作の基本を学びます。

第1章を読む →

第2章:QSAR/QSPR入門 - 物性予測の基礎

📖 読了時間: 25-30分 📊 難易度: 初級〜中級 💻 コード例: 12個

分子記述子の計算とQSAR/QSPRモデリングの基礎を学びます。分子構造から物性を予測する技術は、創薬や材料開発の効率化に不可欠です。

第2章を読む →

第3章:化学空間探索と類似性検索

📖 読了時間: 25-30分 📊 難易度: 中級 💻 コード例: 11個

化学空間の可視化と類似性検索の手法を学びます。膨大な化合物ライブラリから有望な候補を効率的に探索する技術は、創薬と材料開発の加速に不可欠です。

第3章を読む →

第4章:反応予測とRetrosynthesis

📖 読了時間: 25-30分 📊 難易度: 中級〜上級 💻 コード例: 10個

化学反応の計算機表現と予測、そして目標分子から原料への逆合成解析(Retrosynthesis)を学びます。これらの技術は、効率的な合成経路設計において革命的な進展をもたらしています。

第4章を読む →

学習の進め方

flowchart TD A[第1章: 分子表現とRDKit基礎] --> B[第2章: QSAR/QSPR入門] B --> C[第3章: 化学空間探索と類似性検索] C --> D[第4章: 反応予測とRetrosynthesis] style A fill:#e3f2fd style B fill:#fff3e0 style C fill:#f3e5f5 style D fill:#e8f5e9

初学者の方(ケモインフォマティクスをまったく知らない):

中級者の方(RDKitの経験あり):

実践的スキル強化(理論より実装重視):

全体の学習成果

このシリーズを完了すると、以下のスキルと知識を習得できます:

知識レベル(Understanding)

実践スキル(Doing)

主要ツール

ツール名 用途 ライセンス
RDKit 分子操作・可視化 BSD
mordred 包括的記述子計算 BSD-3
scikit-learn 機械学習 BSD-3
pandas データ管理 BSD-3
matplotlib 可視化 PSF
umap-learn 次元削減 BSD-3

さあ、始めましょう!

準備はできましたか? 第1章から始めて、ケモインフォマティクスで分子設計を革新する旅を始めましょう!

第1章: 分子表現とRDKit基礎 →

免責事項