シリーズ概要
このシリーズは、材料科学における最も重要なリソースである材料データベースを初めて学ぶ方から、実践的なスキルを身につけたい方まで、段階的に学べる全4章構成の教育コンテンツです。
材料データベースは、DFT計算結果や実験データを体系的に蓄積した巨大な知識の宝庫です。Materials Project(140k材料)、AFLOW(3.5M構造)、OQMD(1M材料)など、世界中の研究者が利用する主要データベースには、人類が数十年かけて蓄積してきた材料特性データが集約されています。
各章の内容
第1章:材料データベースの全貌
難易度: 入門 | 読了時間: 20-25分 | コード例: 10個
4大材料データベース(MP、AFLOW、OQMD、JARVIS)の特徴を学び、研究目的に応じた適切なデータベースを選択できるようになります。Materials Project APIキーの取得から基本的なデータ取得までを実践的に習得します。
- 4大データベースの比較
- API認証とアクセス方法
- データ取得の基本
- 材料データベースの歴史
第2章:Materials Project完全ガイド
難易度: 入門〜初級 | 読了時間: 30-35分 | コード例: 18個
pymatgenとMPRester APIの完全マスターを目指します。高度なクエリ技術、バッチダウンロード、データ可視化まで、実践的なスキルを段階的に習得します。
- pymatgen基礎
- MPRester API詳細
- 高度なクエリ技術
- バッチダウンロード
- データ可視化
第3章:データベース統合とワークフロー
難易度: 初級〜中級 | 読了時間: 20-25分 | コード例: 12個
複数のデータベースを統合し、データクリーニング、欠損値処理、自動更新パイプラインを構築します。実践的なケーススタディを通じて、データ品質管理の重要性を学びます。
- 複数データベースの統合
- データクリーニング
- 欠損値処理
- 自動更新パイプライン
第4章:独自データベース構築
難易度: 初級〜中級 | 読了時間: 15-20分 | コード例: 10個
SQLiteからPostgreSQLまで、実験データの構造化と公開方法を学びます。スキーマ設計、CRUD操作、バックアップ戦略、Zenodoでのデータ公開とDOI取得まで実践します。
- データベース設計の基礎
- SQLiteによるローカルDB
- PostgreSQL/MySQL
- バックアップ戦略
- データ公開とDOI取得
学習の進め方
初学者の方: 第1章 → 第2章 → 第3章 → 第4章(全章推奨)
中級者の方: 第2章(高度なクエリ) → 第3章 → 第4章
特定スキル強化: 必要な章のみ選択
前提知識
- Python基礎(変数、関数、リスト、辞書)
- pandas基本操作(推奨)